建築士であると言う事
仕事が忙し過ぎて、会社に住んでるんだか家に住んでるんだか解らない生活になってるこてつです。会社帰りに「行ってきます」って言えてしまえたら末期症状です。
毎日借金の話ばかりしてると悲しくなるので、今日はこてつの仕事に触れてみます。偏った性格の持ち主の独り言です。
タイトル通り、こてつは建築士です。俗に言うハウスメーカーで時には営業マンとして、時には設計担当として二足のわらじを履いた位置付けで仕事をしています。
大学から建築を学び、この道だけで生計を立てる事20年強。いわゆる建築馬鹿ってやつです。そんな建築馬鹿が永くやってきたからこそ言える事。
「この仕事が楽しくて仕方ねぇ!」
すいません。いい間違えました。
仕事は嫌いです。
楽しくて仕方ないのは、お客さんと一緒になって理想のマイホームに向けて、そこでどんな生活をしたいかとか、趣味はどうだとか、お子さんをどう育てていこうかとか、おじいちゃんおばあちゃんになったらどう暮らしていこうかとか、はたまた色使いのセンスだったり、家具はどんなの使おうか、こうが使いやすいとか、書いたらキリが無いくらい、あれこれ家族全員で夢を語り合います。もちろん、家族全員好き勝手言うもんだから、家族同士でもやりたい事がバラバラだったりもします。でも皆んなしてニコニコしながら夢を語るんです。人様の家の事ではありますが、私だって語らせてもらいます。
最終的にはそれを住宅のプロとしてたったひとつの形としてまとめあげます。そんな輪に参加してるとお客さんの幸せが自分の幸せの様な感覚になってくるんです。ちょっとだけ幸せをお裾分けして貰ってるんです。それが楽しくて楽しくて仕方がありません。
家って所詮それを叶える為の箱でしか無いんです。地震に強いですよ。冬でも暖かいですよ。耐久性が高いですよ。会社はそんな事を自慢げに売り文句にします。そんなのぶっちゃけどーでもいいんですよ。重要なのはそのお客さんが、その生涯を終えようとするその時に「幸せな一生だった」そんな風に思えたか。それを支えた箱であったのかだと思うんです。
我々建築士はそんなお客さんの大切な人生のプランナーなんじゃないかなって思ってます。我々建築士の仕事の醍醐味ってやっぱそこだと思うんですよ。
正直言ったら「そんな事どうでもいいじゃん。面倒臭いな」そう思っちゃう様な打合せの日もありますよ。人ですもの。でも、そんな打合せな時は結局はお仕事を任せて貰えなかったりします。お客さんも気付くんでしょうね。こいつには任せられないなって。
そうやって、人様の家庭の夢を熱く語り合う仕事しときながら、なんで自分ちは今こんなゴタゴタしてるんだろ。営業マン、家と会社では間逆な性格って言われたりしますが、まさにそれですね。家ではつまらない打合せばかりになってるんでしょうね。人様のライフプラン語る前にまず自分ちですね。
そんな事こんな時間まで職場でダラダラ考えてしまいました。遅くなったのでそろそろ家に行ってみます。